「学生が集まらない…」と嘆く前に、学生を集めるための方法を学び、スキルを磨く必要があります。
学生募集と言っても、ある意味マーケティングだからです。
マーケティングに関する知識が疎かであっては、学生募集効果が上がらなくても当然です。
この項では、学生募集をマーケティングの観点からお話します。
学生募集で結果を出すマーケティングの秘密
1、競合校の弱みに対する貴校の強みを強調する。
学生募集では、必ず、競合があるわけですから、競合校に勝つための戦略を打ち出すことが大事です。
競合校と同じことを行なっていたとしたら、良くても競合校と討ち死にすることになります。
市場での競争は、食うか食われるかです。(共存というのは、需要・供給が安定していて、はじめて成り立ちます。)
ですから、競合校にないものや優れているものをどんどんとアピールすることが大事になります。
そして、それらの強みを徹底的に広告や学校案内資料、ダイレクトメール、見学会など、あらゆる場面で表現しないといけません。
2、精神と感情をコントロールする。
学生募集の場面では、常に学生募集担当者は、自身の精神を安定させ、モチベーションを高めることも大事です。
受験生や高校の進路担当者と面会したときに、活気がありやる気に満ち足りていると、相手を引きつけることが可能にな るからです。
そのためには、自分の学校を好きであり、自信をもって勧められるようにしていないといけません。
さらには、受験生や進路担当者の感情をも高ぶらせることも重要なことです。
それは、人が決定する段階では、感情によることが多いからです。
3、診断し、カスタマイズし、処方する。
見込み客である受験生は、みんな同じではありません。一人ずつ、欲求も悩みも異なります。
これからの学生募集では、これら異なるニーズ・ウォンツに対応できるようにすることも重要なことです。
一人一人の受験生に適した対応ができるようになると、今までより、ずっと受験生からの反応がよくなることでしょう。
4、高校から、その道の専門家として信頼できるアドバイザーとして招待されるようになる。
顧客である高校に対して、いつも「受験生をご紹介ください。」では、ただの営業マンになります。ところが、逆に高校に対 しても、「無償で教えてあげます。」というようになれば、立場が逆転できます。
高校側にしても、大学や専門学校の教員は、その道の専門家ですから、進学説明会などで専門家の立場から説明してもらえれば、嬉しい限りです。
高校と、そんな良好な関係ができれば、学生募集は安定していきます。
5、ダイレクトメール、ホームページ、広告を自力で書けるだけのセールスレタースキルを身につける。
学生募集では、ダイレクトメール、ホームページ、広告など利用することは欠かせません。
そして、これらを使うことでの成果は、すべてセールスレターの出来次第になります。
ところが、学生募集担当者に、このセールスレタースキルが無いことが多いものです。
すべて、業者任せになっているところが多いのです。でも、業者にもセールスレタースキルが無い場合が多いのです。
彼らのウリは、学生を集めるためのものではなく、ホームページや印刷物のデザインや美しさなどなのです。
資料請求や体験入学者、受験生を増やすには、セールスレターの力如何によるものが大きいのです。
6、ベネフィット(利益、恩恵)を使う
受験生にとっては、入学してから学ぶ内容や方法などよりも、自分にとってどんな利益・恩恵があることの方が重要です。
ところが、学校のホームページや学校案内をみると、どれも入学してからの内容や方法が優先されているのです。
受験生と学生募集の側では、かなりのギャップがあるのですから、募集効果が低くなっても仕方ないことでしょう。
学生募集では、常にベネフィットを一貫して使うように努めることです。
ベネフィットによって、受験生にとっても貴校をイメージしやすくなることでしょう。
7、リード・ジェネレーション広告を使った戦略をとる。
看板広告などのイメージ広告では、広告効果が測定できませんし、最近では、広告を見て受験する学生は皆無に近くなっています。
また、新聞やホームページなどの広告でも、体験入学や進路説明会へ多くの参加者を呼び込むことは困難です。
そんな時、資料請求や問合せなどで知る事ができたリストであれば、その後、メルマガやダイレクトメールなどいろんな方法でコミュニケーションをとり、信頼関係を構築することもできます。
信頼関係ができていれば、その後の体験入学や進路説明会、そして、受験を勧めるダイレクトメールの効果も高いものになります。
(リード・ジェネレーション広告:資料請求や無料小冊子などで住所、名前、アドレスをア集める手法)
8、広告の最大の武器である証拠をつかいこなす。
ご存知のように、通販などでは購入客の感想文が、広告の大半を占めています。
これは、一般客が広告を疑って見ること を通販の会社が、よく理解しているからなのです。
そのために、営業行為よりも顧客の生の声を多く掲載しています。
もちろん、顧客にしても販売会社のセールストークよりも、顧客の声を信じるのです。
たとえ、学生募集であっても、これは同様な効果があるのです。
ですから、大手塾や予備校の新聞折込広告では、この手法がよく使われているのです。
9、見学会や進路説明会では、価値のある自信のもてるプレゼンテーションを行なう。
見学会や進路説明会に来るほとんどの受験生にとっては、貴校と接する機会は、この1回だけです。
ですから、たった1回の機会を大切にする必要があります。
そのためには、見学会や進路説明会の前には、充分な時間をかけて準備してから本番に臨むべきです。
成績の良いセールスマンと、売上の上がらないセールスマンの違いは、この準備が充分であるかどうかなのです。
10、優先事項に対して時間を賢く使う。
学生募集の仕事は、結果を出すことが最も重要なことです。
結果とは、1に入学者を増やすこと。 2に体験入学や見学者を集めること。です。
この2つが、学生募集では最も重要なことは、誰もが認めることです。
ですから、何度も優先事項を確認し、入学者を増やすためと、体験入学者や見学者を集めることだけに集中しないといけ ません。
11、学生募集テクニックでは、感情を揺さぶる。
直接学生に会って話す場合でも、セールスレターの内容であっても、学生募集で効果があるのは、相手の感情を揺さぶることです。
そのためには、営業の場面での人間心理を学ぶことも大事なことです。
上っ面だけのセールストークより、感情に訴える話の方が、受験生を引きつけることは明らかです。
12、受験前の時と同じように在校生にも出来る限りの注意を払う。
受験前だけ受験生に対して丁寧に営業するのではなく、入学してからも同じように、気を使うことは大事なことです。
入学後も在校生に関心を払うことで、在校生との信頼関係をより強くできます。その結果、口コミも期待できるでしょう。
逆に、入学前と入学後に差があると、学生の学校への信頼を無くすことにつながるのです。
13、何事も真摯な情熱をもって取り組む。
情熱があれば、不足しているものを補充する力が生まれます。
情熱があれば、障害を乗り越えることもできます。
情熱があれば、多くの前向きなアイディアが生まれます。
そして、積極性が生まれます。
大事なことは、情熱を育てることにあります。
まだ他にもありますが、特に重要なことを挙げました。
これらの点に気を付けて学生募集をすることで、成果は見違えたものになることでしょう。