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コンセプト戦略


マーケティングを語るときにコンセプトは切り離せません。それくらいコンセプトは重要です。
ところが、実際の経営はというと、コンセプトが重要視されていないことが多いものです。
ということで、今回は実際の学校経営で、『コンセプト』を役に立ててもらおうと思い、現在、ヒットしている商品や会社の例を挙げてご説明します。

その前に、コンセプトの意味ですが、三省堂辞書によると「日本語でコンセプトの語を用いる場合は、
『全体を貫く基本的な概念』を表す場合が多い。」とあります。

ですが、マーケティング用語での『コンセプト』の場合、消費者へ訴えるための切り口を意味しています。



コンセプトとは差別化戦略

数多い競合に勝つためには、消費者に他社と同じ切り口で商品の良さを訴えても、アピールできません。
ビジネスで勝つためには、力で相手に勝つか、相手と違う自分にとって有利な土俵で戦うかのどちらかです。
もしくは、相手と協力してお互いが勝つ方法もあります。)

力で相手に勝つためには、その市場でダントツに一番であるか、市場にたいして圧倒的なブランド力をもっていないといけません。
ですから、普通は、消費者のニーズ・ウォンツを汲んだコンセプトを打ち出した差別化戦略をとる方法が一般的です。
そして、成功しているところもこの方法を多くとっています。

それでは、コンセプトによる差別化戦略で成功している例をいくつか挙げますので、参考にしてもらえれば幸いです。


ユニクロのベビー服


フリースの大ブームの後、下火だったユニクロが取ったコンセプト戦略が、「低価格で高級ベビー服を提供する」でした。
ターゲットは、高級ベビー服で有名なミキハウスです。

ユニクロというと、消費者から「いくら安くても品質に問題があるようでは…」というイメージがありました。

そこでユニクロがとったのは、「エコテックス規格100」を取得したことです。
「エコテックス規格100」とは、繊維製品の安全性を認証する世界的な規格で、ベビー服で取得したのはユニクロが始めてだったのです。
これが当たり、ユニクロはベビー服だけでなく従来の製品も売上を伸ばすことになったのです。


サイクロン式掃除機

掃除機といえば、どこも似たようなもので、消費者自身、どれを選んでいいのか迷ったものです。
そこに表れたのが、コマーシャルで有名な「ダイソンのサイクロン式掃除機」です。
TVコマーシャルでもインパクトが強く、主婦ならだれでも欲しくなるような吸引力のある掃除機でした。
ところが、従来の掃除機であれば1万5000円程度で買えたのが、ダイソンでは8〜10万円もするので、今ひとつ売れ行きが伸びない状況でした。

そこへ、日本のメーカーがこぞって開発に取り組み、コンセプトを「サイクロン式掃除機をダイソンの半額程度で」と売り出すと、
いきなりヒット商品となったのです。



ヘルシア緑茶

ペットボトルのお茶市場は、商品が溢れているため、これからは、普通に新製品を出したくらいでは、大きくヒットしなくなっていました。
そこで花王がとったコンセプト戦略は、「健康茶」でした。
そのために、花王では、「ヘルシア緑茶」を厚生労働省に「特定保険用食品」の許可申請し、お茶としては初めて「特定保険用食品」の認可を受けました。

このことによって、「ヘルシア緑茶」は、お茶としては金額が高めの180円として売り出したのですが、大ヒットしたのです。
この方法をモデリングしたのが、サントリーの「黒烏龍茶」です。今では、健康茶の代表になっていますね。



大人の塗り絵

本屋で「大人の塗り絵」を見つけたとき、私も思わず買ってしまいました。それほど、「大人の塗り絵」というネーミングにインパクトがありました。
塗り絵というと、子どもの玩具というイメージでしたから、大人が塗る塗り絵とはどんなものだろう?という感じがありました。

広告の説明には、「誰でもアーティスト並みの絵が描ける」、「大人の脳トレーニング」とありました。
これが、いわゆるコンセプトです。今までとは全く違った切り口で消費者に訴えています。

最初に「大人の塗り絵」を出した河出書房新社では、シリーズ全体で100万部以上売り上げたそうです。



マツモトキヨシ

マツモトキヨシは元々、薬局店でしたが、ターゲットを女子高生など若者に絞りこむことでヒットしました。
若者受けを狙うために行なった戦略とは、気軽に買えるコスメ製品や文具などの小物を売る戦略でした。これが若者の人気を集め、新タイプの薬局「ドラッグストア」という新カテゴリーを確立するまでになりました。



ブックオフ


古本屋というのは、日本に昔からあるスタイルです。そして、大ヒットした古本屋というのは見たことがありませんでした。

ところが、ブックオフがとったコンセプトは、「新古書店」という新しいカテゴリーです。新古書店とは、新刊を扱う書店でもなく古本店でもないのです。
ブックオフの「新古書店」とは、従来の古本店の「古い、臭い、暗い」イメージを一新し、
汚れの激しい本や年代を経た古い本は基本的には扱わないスタイルにあります。

そして、「お売りください。」というキャッチコピーを使い、
「読み終わった本をブックオフで売り、ついでに店内の本を買って帰る。」
という習慣を定着させました。
これによって、ブックオフは全国展開し、この業界で一人勝ちしています。



DSトレーニング

ゲーム市場もメーカーが溢れ、ソフトを開発し新発売しても大きくヒットすることは稀になっています。
そんな中で大ヒットしたのが、任天堂の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」です。

ゲームというと、「子供向けのお遊び」というイメージがありましたが、
任天堂のとったコンセプト戦略は、「大人が脳を鍛えるトレーニングゲーム」でした。
ずばり、思惑は当たり、「脳トレ」としてシリーズ化しています。



ツーカーS

携帯市場も飽和状態になり、買い替え客がほとんどを占め、新規客の獲得は困難になっていました。
また、競合からの乗り換え客を狙うと価格競争などのリスクも抱えることになっていました。

そこで、ツーカーが考えたコンセプト戦略は、「シニア向けに通話機能だけに特化した携帯電話」でした。
従来の携帯電話では、カッコよさや機能ばかり追及していたため、シニアにとっては、使いづらい電話でした。

それが、この「通話だけに特化したシンプルさ」が、シニア層に受け、それまでどこの会社も獲得できていなかった「高齢者マーケット」を一気にさらったのです。



QBハウス

スーパーなどに行くと、「カット10分、1000円」の看板がある理容店を見かけると思います。

じつは、私もこのQBハウスがご用達です。
というのは、私の性格上、お店で待つというのが苦手です。
それに、カットした後に家に帰ったら、洗髪も髭剃りもするのですから、カットだけで充分というのが、前々から思っていたことです。

それが、満たされたのが、QBハウスの「10分、1000円カット」でした。
この発想も、今までにはない余分なものをすべて省略したことにあるのですが、
その前に、しっかりとした市場調査によって、ターゲットのニーズを調べていたから成功したのでしょう。




ビリーズブートキャンプ


つい最近まで、テレビコマーシャルで有名でしたが、私の周りでも「ビリーズブートキャンプ」を購入された方が多くおられます。
買われた方の感想を聞くと、ほとんどの方が最初は少しの運動で汗をかいて気持ちが良かったのですが、
ハードトレーニングなために、長く続かなかったそうです。

どうして、はじめからハードだと分かっているのに、そのビデオを買うのでしょう?
そこに、運動不足の人が持つ「ハードな運動をしたい。」というウォンツがあるからなのです。

ビリーズブートキャンプのコンセプトは、「アメリカ軍の新人用訓練をもとにした7日間で身体を鍛えるプログラム」でした。
運動不足の人の潜在的欲求をうまく掘り起こすコピーです。



ケータイ小説

ケータイ小説が若者の間で大ブームになっているのをご存知ですか?
本離れをしているはずの若者の間で、小説がブームになっているのです。
それも書店で売っている本ではなく、携帯電話でダウンロードして読んでいるのです。

さらに、私の世代では本といえば縦書きが当たり前でしたが、携帯電話の場合、横書きで書かれているのです。

この携帯電話と縦書き、手軽、というコンセプトが、若者の心をつかんだようです。



まだまだ挙げると、切りがないのですが。
どうですか? 貴校のコンセプト戦略
のヒントになったでしょうか?
成功しているところに共通している点は、コンセプトを打ち出すまえに市場のニーズ・ウォンツをしっかりリサーチしていることがあります。